マリーゴールドの現実

「幻惑」から「現実」へ

オードトワレ

 アップルブロッサムのオードトワレをもっている。オレンジのオードトワレもある。似ている香りだが、前者が儚げな香りがする。オレンジのはちょっとキツい。オレンジは冬用なので最近取り出したが、久々に噴霧してみると両方とも同じ香りがするように感じた。ただ濃さが違うのかと思ったら、どちらもオードトワレである。パフュームコロンというのもあるが、これはもっと濃いいのか。資生堂の「インウイ」である。もう最近は見かけない。これは三十年くらい前に買ったものが未だにあるのだ。物持ちがいいというより、買っては見るもののあまり普段使わない。外に出ることも少ないが外に出る時にも殆ど使わない。あとバラのオードトワレがある。香水類はおしゃれに使うが、匂い消しにも用いる。あまりお風呂に入らないわたくしであるからこそ使えば良いものを、後生大事に使わない。インウイは服や場所を選びそうである。インウイを用いる機会は左程ない。というより今の所全然ない。でも四分の一くらいは使っているので、何事かあったのかもしれない。香水類の香りというものは移り行くものらしくて、最後はほぼムスクになる。ムスクと言うコロンもあるが、ムスクは汚い匂いなのだろうか。男性にムスクの愛好者は多いようだが、男性が付けていると清潔感がある。ムスクは家人がよく使っていた香りだったが、その当時わたくしはまだ買えなくて悔しい思いをしたものである。インウイを買った時には仕事をしていたと思うが、高い買い物をしたと感じた。わたくしは衝動買いの大人買いであるから、いきなり大きな瓶を買う。アップルブロッサムだけが30mlの小瓶である。それもやっと半分くらい使った所だ。女優さん達は自分の香りをもっていらっしゃるようであるが、わたくしは香水と言えるような純良なものはもたないが、四種類の香りをもっている。買った当初は嫌な匂いだなとまず思う。でもだんだん慣らされて行く。インウイは特にそう感じた。でも一番高級なわたくしの香りである。あ、資生堂と言うとわたくしの印象でダメになるので言わない方がいいのであるが。資生堂は日本の化粧品会社では世界に誇れるものなので、つい言ってしまう。ついでに言うとオレンジとバラはロクシタンである。アップルブロッサムはイギリスのボディーショップのものである。

 お香を薫き染めるという風雅な事は面倒くさいが、やはり文化的である。薫大将は自分自身の中から出てくる香りの良い男であるが、匂宮はお香で補わねばならなかった。薫大将はいい男だが、匂宮は悪い男のイメージがある。昔は男も女もお香を薫き染めるという文化があった。あまり湯を使うという事はなかったようであるが、それだからこその文化である。紫の上が女三宮に会う時に、髪をきれいに洗ってお香を薫き染めてから不意打ちを食らわせたが、あの長い髪を洗うという事は、人手が要ったようである。昔シャンプーがなかった頃、母達などは灰で洗っていたようである。それから椿油でも洗ったというか、しんなりさせたようである。近所に癖毛の女の子がいたが、その子が一度椿油で洗ったと言って、見るとなるほどぺったりとしていた。わたくしは椿油の印象がそれで悪いのだが、家人が母に高級な椿油をプレゼントしたが、母はあまり使わないから、わたくしが今は貰っているのであるが、わたくしもまだ今の所使わない。いつか使おうと思うのだが。このいつか使おうが、人に無駄遣いをさせる。でもこれは自分で買ったのではないから、大事に取ってあるという事なのだが。

 入浴剤も今年は楽しんでいる。今はハーブの液体のを使っているのだが、それを使い終える頃には、ひょっとしたら冬は終わっているかもしれない。家は夏にはお風呂を湧かさないで、専らシャワーなのであるが、冬にはお風呂を我慢して入るには入浴剤の使用が一番良いようである。寒いから嫌なのだが、入浴剤のお陰でなんとか入っている。ラベンダーの香りはリラックス作用で、ローズマリーの香りはリフレッシュ効果があるようだ。これらを使い終わったら、米胚芽油配合のゆずの香りのする奴が控えている。夏が来るまでお風呂を湧かし続けようと思えるのは、これらの入浴剤のお陰である。春は肌寒いので秋とは違ってお風呂を湧かしたいものである。冬には体が固くなりそうだが、湯舟に浸かるお陰で体がだいぶ柔らかくなって来た。お陰で健康感が増して来た。冬は嫌いだが寒さのお陰でお風呂を湧かし、入浴剤を入れる事によって入る事が出来るようになった。工夫をしないと苦手な事はなかなか出来ないものだ。

 もうすぐ夕食のはずなのだが、何のお呼びもかからない。今日は家人が休みなので早めに食する事が出来ると思っていたが、そのお陰でこんなものを書く時間もある訳だが。とうとうお呼びがかかった。それでは、ここまで付き合ってくださってありがとうございました。