マリーゴールドの現実

「幻惑」から「現実」へ

お金がないからには

 わたくしはテレビを殆ど視ません。それを利用して、治療のシナリオが組まれたことすらあります。つまり世の中のことをよく知らないので、それが利用された訳です。わたくし自身のことを、自分よりも他人の方がよく知っているように思われることがあります。でも噂話を信用してしまうのもどうかと思われます。世の中の人々は、わたくしにはお金があると思っているようですが、お金の入ってくる理由がありません。わたくしが大学予備校の国語教師をしていたときに、わたくしの授業は録音されていたように感じました。そこを去ってから、折に触れて録音された授業は人に聴かれたような気がします。でもそれだからと言って、それが収入に繋がるとは考えられません。また、わたくしが書いた小説が何者かによって、パソコン上から取り去られたことも多くありますが、それが出版されて売れているような気配もありません。なにか知らないうちに、お金儲けに繋がることがあったともあまり考えられません。

 根拠の薄い噂に振り回されて、預金通帳を穴のあくほど見つめたこともありました。お金が入ったら税務署から何か言ってくるでしょう。しかしわたくしにはそのようなこともありません。つまるところ、わたくしにはお金の入ってくる余地はないのです。分離課税という言葉を皆さんはご存知でしょう。誰の預金通帳にも記載されているそうです。わたくしは年間101万円未満の年金生活者ですが、その場合一切税金はかからないそうですが、銀行員さんは年金の利息にかかる税金が引かれているのだと説明されました。もしそうだとしたら、酷薄な国家です。というより、市でしょうか、県でしょうか。来期の市の予算は大幅にアップしました。通帳には一切利子が引かれた痕跡はありません。利息にかかった税金だから利息が記載されていない分、きっちり引かれているという訳でしょうか。利息と税金が相殺されているというのでしょうか。本来、課税対象者ではないわたくしから、微々たる利息が引かれているのでしょうか。酷薄なお上である。

 誰でもそうだそうです。誰の通帳にもそう記載されているそうです。本来、課税対象者ではないわたくしでさえ引かれているのですから、皆さんのはもっとでしょう。分離課税とは、ある所得を他の種類の所得と合算せず、分離して課税することをいう、とあります。わたくしの場合自分自身の知った限り、他の種類の所得はない訳ですが、つまり年金だけなのですから、合算も何もない訳です。それとも、わたくしが障碍者だから何も知らされていないのでしょうか。もしそうだとしたら、不正です。長崎市は昨日2月13日に予算を計上しました。今年度より43億円ものアップでした。わたくしの通帳にはよく見たら、利息は27円ありましたが、銀行員さんは、年金の利息に課税されて引かれているのだとおっしゃいました。分離課税の意味はそういうことだと言われました。年に2度、2月と8月に利息が入っているようですが、なぜ意味もなく、分離課税の言葉があるのか。

 もともとお金がないのならば、それですっきりもするが、噂話に耳を傾けていると、碌なことはない。お前さんにははなからお金はないのだよと、誰かはっきりと言ってくれないものだろうか。なぜわたくしのお金のことを人が知っているのだろうか。恐らく彼らも噂の虜なのだろうか。わたくしにはお金の入ってきそうなことがなくはないが、普通の感性からすると、ちょっと非常識だろう。なぜ作品が盗まれるのか。それは分らないが、どうも遠隔操作でそうされているのか、それとも、CDに焼き付けて去って行くのかよく分からない事態が起きている。それとも過去に拘泥せず、新しいものに向かうように、誰かが仕向けているのだろうか。

 わたくしは今度の入院前後では書く力が変わってしまったように感じている。この二、三年は模索状態だったように思える。お金があるようでないのは、わたくしに発奮を促すためであろうか。どうやってもお金は出てこない。わたくしにそれだけの働きがないことはいえるかもしれないが、善意で作品を取り去る人がいるだろうか。いたら名乗り出てもらいたいものだ。過去の作品に捕われずに、新しく書くことはわたくしにとって必要なことである。似たようなことは入院前にもあった。わたくしは処女作を含めて始めの三作を盗られた。おまけに、近作も盗られた。今回の入院後、また盗られたものがある。

 自分を救うために、どうすればよいか。わたくしには新しく書くことしか残されていない。嘆いてばかりはいられない。今まで書いても書いても、賞に応募しなかった。比較的短めであったこともいえるが、この2年間は学校生活に身を入れようと思っている。発表したら、チャンスはあるかもしれない。それにしても、稼ぐ当てのないものとしては、不遜に過ぎる遣り方かもしれないが、わたくしとしてはそれしかできないのであるから。